すーぱー静香ができるまで
主力商品は産業廃棄物から生まれました。
石井商事は1943年、高炉メーカーや特殊鋼メーカーが冷却剤として
使用する粒鉄の製造・販売会社としてスタートしました。
そこから半世紀以上、粒鉄事業に力を注ぎ、石井商事の主力事業へと成長しました。
しかし、粒鉄を製造する際に発生する月約3,000トンもの 鉄粉は使い道がなく、ほとんどを産業廃棄物として 処理しなければならないのが頭痛の種でもあったのです。
そんななか、石井商事代表取締役会長 石井偉永は、
とある企業が商品の製造工程で生まれる端切れの処理に苦慮した結果、
端切れそのものを別の商品として販売し、結果 大ヒットしたことを知ります。
石井はそのことを例に、 20年間にわたり鉄粉の製品化を考え続け、
理解を得られず反対する声もある中、
それでも意思を貫き、 遮音シート「すーぱー静香」を生み出しました。
遮音材として、音の振動を止めるのにもっとも効果がある材料は
比重の大きい鉛。石井は鉄粉で同じ効果が得られないかと
5年の歳月と18億円を費やし、開発・製品化に成功しました。
安価な鉄粉で鉛と同じ効果が得られる、遮音シート「すーぱー静香」は
発売後10年で全国シェア75%に達する主力製品となりました。